潤滑油

エンジンオイルが規定量より少ないとどうなる?減りが早い原因と対策も解説

エンジンオイルが規定量より少ないと、何が起こるのでしょうか。

異常なのか正常なのかを判断するのは難しいうえに、エンジンオイルが減っていた時の対処にも迷うのではないでしょうか。

そこで、この記事ではエンジンオイルが減ってしまう原因と対策を解説しています。ぜひ最後まで読んで、愛車を良い状態に保ちましょう。

エンジンオイルが規定量より少ないままはNG!警告灯(オイルランプ)に注意しよう

エンジンオイルが規定量より少なくなると警告灯(オイルランプ)が点灯します。

エンジンオイルが少ないままでは、エンジントラブルを引き起こす可能性があるため、気付いた時点でできるだけ早めに対処しましょう。

エンジンオイルが規定量より少ないとどうなる?起こりうるトラブル

エンジンオイルが規定量より少ないと、エンジンが不具合を起こす可能性が高まり、最悪の場合、故障する恐れがあります。起こりうる主なトラブルは、以下の2つです。

  • エンジンから異音が聞こえる・振動が増える
  • エンジンの焼き付きが起こる

具体的な原因や機序に関して解説します。

エンジンから異音が聞こえる・振動が増える

エンジンオイルが減ってしまい、少ない状態が続くと異音が聞こえたり、振動が増えたりする場合があります。

これは、エンジンオイルの役割が果たされなくなることが原因です。エンジンオイルの役割である潤滑作用が発揮されないと、エンジンのパーツの摩耗が進み、走行中などにゴロゴロといった異音が発生するようになります。

また、エンジンオイルが減ると洗浄作用も発揮されません。洗浄作用が働かないと、オイル内の汚れが溜まり、振動を引き起こしてしまいます。

エンジンから異音がしたり、振動が増えたりしたら、放置せずにエンジンオイルの確認をしてみましょう。

エンジンの焼き付きが起こりうる

エンジンオイルが少なくなると、エンジンの焼き付きが起こる可能性もあります。

原因は、エンジンオイルの洗浄・防錆作用が発揮できないためです。

洗浄・防錆作用が働かなければ、エンジン内部に汚れが蓄積したり、サビたりします。この状態が続けばエンジンの焼き付きが起き、とても危険な状態になります。そのため、エンジンオイルが少ない状態に気付いたら早めに対処しましょう。

エンジンオイルが規定量より少なくなる原因は主に3つ

エンジンオイルが少なくなること自体は、必ずしも異常とは限りません。なぜなら正常な状態でも、エンジンオイルは多少減るからです。

しかし規定量より少なくなるのは異常である可能性が高いでしょう。次は、エンジンオイルが少なくなる主な原因3つを解説します。

  • オイル下がり
  • オイル上がり
  • オイル漏れ

判別が難しい場合が多いですが、どのような原因があるのか、ぜひ知っておきましょう。

オイル下がり

オイル下がりとは、エンジンオイルが燃焼室に入り込んで気化・蒸発する現象を指します。

原因としては、吸気・排気バルブのバルブシールの硬化・変形、エンジンオイルの酸化が挙げられ、いずれも長期使用やメンテナンス不足で起こる可能性があります。

また、オイル下がりの生じている箇所が、吸気バルブ側か排気バルブ側かによって症状も少し異なり、排気バルブ側であれば症状が少ないため、オイル下がりに気づかないかもしれません。

オイル下がりによる症状は、エンジン始動時に白い煙が出ることが一番の特徴です。白煙はオイルが焼けることで生じる煙のため、独特な臭いがして気がつくケースも多いようです。また、エンジンオイルが早く減るのも症状の一つといえます。

オイル上がり

オイル上がりは、ピストンとシリンダーの間からエンジンオイルがすり抜けてしまう現象です。ピストンリングの摩耗やシリンダーの傷があると起こりやすくなります。

オイル上がりが起こると、オイル下がりと同様にマフラーから白煙が出る症状が見られます。オイル下がりとの違いは、走行を続けていると煙が目立つ点にありますが、一般的には判別が難しいのが現状です。

また、エンジンオイルの燃焼・蒸発により、オイルの減りが早くなることで気付く場合も多いでしょう。オイル上がりとオイル下がりは見極めが難しいため、専門家に相談することをおすすめします。

オイル漏れ

オイル漏れは、車のオイルが何らかの原因で漏れている状態を指します。車の下に液体が垂れていることで、気付く場合も多いでしょう。

ただし、垂れている液体すべてがオイルとは限りません。冷却水が垂れている場合もあります。オイルは粘性がありますが、冷却水はサラサラしているため、比較的区別しやすいといえるでしょう。

また、オイルが垂れている場合でも、エンジンオイル以外のオイル漏れの可能性もあります。何のオイルなのかの判別は難しいため、専門家に診てもらいましょう。

エンジンオイルが少ないなら原因の究明とオイル交換をしよう

エンジンオイルが少ない状態に気づいたら、継ぎ足しをしようと思うかもしれません。しかし、エンジンオイルの継ぎ足しは、緊急時のみにとどめておきましょう。

エンジンオイルは全量交換が基本です。定期的に交換することで、減りの早さにも気付きやすくなります。

また、なぜ減っているのか原因の究明も重要です。エンジンが正常でも多少のオイルの減りはありますが、明らかに規定量よりも少ない・減りが早いなどであれば、異常事態が発生している可能性があります。

故障につながる恐れがあるため、早急に専門家に診てもらいましょう。

まとめ|エンジンオイルが規定量より少ないのを放置せず、早めに対処しよう

エンジンオイルが少ないまま放置すると、白煙が出たり振動が大きくなったり、最悪の場合はエンジンが焼き付く恐れもあります。そのため、警告灯が点灯した時点で、対処しましょう。

規定量より少ない場合は、何らかのトラブルが生じている可能性が高いため、専門家に診てもらうなど早めに対応しましょう。そして、トラブルの予防のために、普段から定期的にエンジンオイルを全量交換することをおすすめします。

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