新車のエンジンオイル交換時期についてお悩みではありませんか。車とエンジンオイルの性能が向上したおかげで新車のオイル交換時期への認識が変わりました。新車のエンジンオイル交換にまつわる最近のトレンドを解説していますので参考にしてみてください。
潤滑油

鉱物油とはどのようなエンジンオイル?ほかのベースオイルと比較!

エンジンオイルを選ぶ際に鉱物油があると知ったけれど、その性能やほかとの違いがわからず「鉱物油とは何か知りたい」という方も多いのではないでしょうか?

そこで本記事では、鉱物油とはどのようなベースオイルなのか紹介します。また、エンジンオイルにはベースオイルのほかにも規格や粘度で分けられているため、その違いを解説します。

自身の自動車に合ったエンジンオイルを選べるようになりたい方は必見です。

鉱物油のエンジンオイルとは

エンジンオイルはベースオイルに添加物を加えて作られます。鉱物油のエンジンオイルとは、ベースオイルが鉱物油のものを指すのです。

ベースオイルが鉱物油のエンジンオイルは、天然の原油から作られています。そのため、価格は比較的リーズナブルですがエンジンオイルとして不要な成分が残ってしまう特徴があるため、性能がよいとは言い難いのがデメリットです。

ベースオイルは鉱物油以外に2種類

エンジンオイルのベースオイルは鉱物油だけではありません。ベースオイルは、鉱物油も併せて3つの種類にわけられます。

  • 鉱物油
  • 全合成油
  • 部分合成油

鉱物油以外の2つのベースオイルについても解説するため、違いを確認しましょう。

高性能な全合成油

全合成油は人工的に作られたベースオイルです。

そのため鉱物油と異なり、エンジンオイルの機能に不必要な成分は含まれていません。不純物が含まれていないため、全合成油は鉱物油よりエンジンオイルとしての性能がよいといえます。

しかし、3つのベースオイルの中で価格が最も高いのがデメリットに挙げられます。費用が多くなってもいいので高性能なオイルを使いたい人におすすめです。

ハイブリッドな部分合成油

部分合成油は、鉱物油と全合成油を混ぜ合わせたハイブリッドなベースオイルです。

鉱物油と比べて不純物が少ないため、性能の良さも確保しつつ、価格も全合成油より高くありません。そのため、部分合成油をもとに作られたエンジンオイルは、価格と性能のバランスが良いといえるでしょう。

エンジンオイルにはさまざまな規格がある

エンジンオイルにはベースオイルの種類以外に、含まれている添加物にも違いがあります。違いを明確化するために規格があり、規格によってさまざまな基準をクリアしているかどうかがグレードとしてわけられています。

日本では主に「API規格」「ILSAC規格」「JASO規格」が使われるため、それぞれ確認しておきましょう。

ガソリンエンジンとディーゼルエンジンにわけられるAPI規格

API規格は、エンジンがガソリンかディーゼルかによって、グレードがわかれています。そのため、エンジンオイルを選ぶ際にはオイルがガソリン専用・ディーゼル専用のどちらなのか確認して選ぶ必要があるのです。

ガソリンエンジン用のAPI規格は13種類のグレードがあり、いずれの名称も「S」から始まります。グレードは数年ごとに更新されますが、新しく制定されたグレードになると、エンジンオイルの性能もよいといえます。

「C」から始まる名称のグレードが、ディーゼルエンジン用のエンジンオイルです。ディーゼルエンジン用のエンジンオイルは対応車種がグレードによってわけられています。例えば、CF-2なら2サイクルエンジン、CFなら建設機械での使用を前提としたグレードなどです。

日米の自動車メーカーが定めるILSAC規格

ILSAC規格は日米の自動車メーカーによって定められ、「GF」と数字を組み合わせた名称が特徴的。API規格でSH以上のエンジンオイルにのみ適用され、種類は以下の通りです。

  • SJ/GF-2
  • SL/GF-3
  • SM/GF-4
  • SN/GF-7
  • SP/GF-6

ILSAC規格は環境への負担が少なくなるだけではなく、小型のエンジンが高火力を出せるように規格が定められています。

日本特有のJASO規格

JASO規格は日本特有の規格であり、国内でのみ使用されています。主に、ディーゼル車のエンジンオイルに記載されています。種類は以下の通りです。

  • DL-0
  • DL-1
  • DL-2

DL-0は2017年制定され、API規格のCF-4に相当します。DL-1はクリーンディーゼル車に、DL-2はディーゼル車に対応しています。

エンジンオイルは粘度が異なる

エンジンオイルの硬さは、粘度で表されます。粘度は「〇W-〇〇」のように記載され、〇には数字が入ります。Wの前にある数字が低温時、うしろにある数字が高温時の粘度を表すのです。

このうち、自動車の走行中はエンジンの温度が高くなるため、高温時の粘度を重視するとよいでしょう。

数字が小さければ小さいほど、粘度の低いサラサラしたエンジンオイルになります。低粘度のエンジンオイルは抵抗が少なく、燃費がよくなるケースがあるのです。

反対に、数字が大きいほど硬いエンジンオイルでドロドロしています。高粘度のエンジンオイルは抵抗が大きいため、エンジンを保護する機能が高いといえます。

まとめ|鉱物油以外にもエンジンオイルにはたくさんの種類がある

鉱物油のエンジンオイルとは、ベースオイルが鉱物油のものを指します。ベースオイルには鉱物油のほかに、全合成油や部分合成油もあり、それぞれ特徴が異なるのです。

また、エンジンオイルにはベースオイル以外にも規格や粘度などさまざまな観点からわけられているので、選ぶ際は注意が必要です。

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