潤滑油

マニュアル車のミッションオイルは交換不要?適切な時期や方法を紹介

マニュアル車のミッションオイルを交換すべきか迷っており、ミッションオイルについて詳しく知りたい方も多いのではないでしょうか。

本記事では、マニュアル車のミッションオイルについて解説します。併せて、交換を依頼した時の費用相場や自分で交換する方法も記載します。

適切な時期にミッションオイルを交換したい方は必見です。

マニュアル車のミッションオイルとは

ミッションオイルとは、トランスミッションに使用するオイルです。マニュアル車のギアチェンジをスムーズにする潤滑油の役割を果たします。ミッションオイルによって、ギアが作動した際の摩擦や異音の発生を防ぐのです。

ミッションオイルにはマニュアル車用のものとオートマ車用のものがあります。これらは兼用できないため、マニュアル車用のミッションオイルを使用する必要があります。

交換しないとどうなる?

ミッションオイルを交換しないとどうなるのでしょうか。交換せずにミッションオイルが劣化すれば以下のような事態を引き起こします。

  • ギアが入りにくくなる
  • 摩耗による金属粉が溜まる
  • ギアから異音がする

最悪の場合、ギアが割れたり駆動系の部品が故障する恐れもあります。そのため、ミッションオイルはきちんと交換する必要があるのです。

ミッションオイルの選び方

ミッションオイルを選ぶには、グレードと粘度とベースオイルを選ぶ必要があります。ミッションオイルの性能を表すのがグレード、硬さを表すのが粘度、もととなるオイルがどのようなものであるかを表すのがベースオイルです。

性能を表す規格

ミッションオイルの規格は米国石油協会によって定められており、6つのグレードにわけられています。「GL-1」から「GL-6」までにわけられ、数字が大きくなるほど極圧添加剤が多く含まれており、保護性能が高くなります。

このうち、ミッションオイルとして一般的な自動車に使われるのは「GL-3」と「GL-4」です。「GL-3」は純正指定されるケースも多い、中程度の負荷がかかる自動車に向けたグレードです。「GL-4」は「GL-3」よりも負荷がかかる場合に使います。

硬さを表す粘度

ミッションオイルの粘度は硬さによって「75W-80」のように数字で表されます。Wの前は低温時の粘度を示すため、ミッションオイルでは高温時の粘度を示すうしろの数字が重要です。数字が大きくなるほどドロドロした硬いオイルになります。

ミッションオイルの粘度は、メーカーによって指定されているケースも多い傾向です。そのため、自分のマニュアル車にあった、適切な粘度のミッションオイルを選ぶ必要があります。

元となるベースオイル

ミッションオイルはベースオイルに添加物を加えて作られます。ミッションオイルの元となるベースオイルは、鉱物油・全合成油・化学合成油の3つにわけられます。

鉱物油は自然由来の原油から作られています。エンジンオイルの性能に不要な成分も含まれているのですが、リーズナブルな価格で購入可能です。

全合成油は人工的に作られたベースオイルです。3つのベースオイルでは価格が高めですが、最も性能がよいといえます。

部分合成油は鉱物油と全合成油をバランスよく配合したベースオイルで、手頃な価格で十分な性能が期待できます。

交換頻度や交換方法は?

ミッションオイルの交換時期は、走行距離が50,000kmごとを自動車メーカーが推奨しています。

たとえ50,000km走行していなくても、ミッションオイルは時間とともに劣化します。そのため、使用期間が2年経っているのであれば交換した方がよいでしょう。

それ以外にも、車に負担のかかる使用状況であれば、早めの交換がおすすめです。車に大きな負荷をかけているなら、走行距離20,000kmを目安に交換しましょう。

ミッションオイルはディーラーなどで交換してもらう方法と、自分で交換する方法があります。

交換を依頼する場合

ミッションオイルはディーラーや自動車整備店、カー用品店などに交換を依頼できます。

交換を依頼した場合の費用は10,000〜30,000円ほどかかるケースが多い傾向です。値段の幅は、店舗によって工賃が変わるのはもちろんですが、入れるミッションオイルによっても変動します。

自分で交換する場合

では、ミッションオイルを自分で交換するならどのように交換すればよいのでしょうか。

まず、ミッションオイルを交換するにはジャッキアップして車体を持ち上げる必要があります。ジャッキアップしたら安全に注意して、車体の下から作業します。

最初に、ミッションオイルケースの上部にあるフィラーボルトと、ミッションオイルケースの下部にあるドレンボルトを外します。ドレンボルトを外すとすぐに古いミッションオイルが出てくるので、あらかじめ廃油パックなどを用意しておきましょう。

オイルを抜いたら新しいドレンワッシャとドレンパッキンに交換し、ドレンボルトを締めます。最後に、フィラーボルトを外した部分から新しいミッションオイルを入れれば自分で交換ができるのです。

まとめ|マニュアル車のミッションオイルは適切に選ぼう

マニュアル車のミッションオイルは交換が必要です。ミッションオイルにはさまざまな規格や粘度、ベースオイルがあるため、適切なものを選びましょう。

交換は店舗でも自分でも可能です。交換時期がきたら、新しいミッションオイルへ交換し、すてきなカーライフを過ごしてください。

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