潤滑油

車のオイル管理が維持費に影響する理由を解説!有効なメンテナンス術

車のエンジンオイルの管理は、維持費に大きく影響する要素の一つです。「愛車のオイル管理はカーディーラーやカーショップに任せっきりにしている」といった方も多いのではないでしょうか。実は、オイル管理の知識が少しあるだけで、車の維持費を削減できる可能性があります。

この記事では、エンジンオイル管理の重要性や基礎知識、役割などを解説しています。併せてメンテナンス方法も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

車のオイル管理が維持費に及ぼす影響

車のオイル管理と維持費は密接な関係があります。なぜなら、オイル管理の良し悪しによって維持費が増減するからです。車のオイル管理が維持費に与える影響を、メンテナンス費用と燃費の観点で紹介します。

メンテナンス費用への影響

車のオイル管理は、メンテナンス費用に大きく影響する要因の一つです。

エンジンオイルが劣化したり不足したりすると、エンジン内部の部品同士の摩擦を増やし、摩耗させます。さらに、エンジン各部の汚れを落とす作用も弱まり、油路にスラッジが堆積してオイルの流れが悪くなり焼き付きの原因となります。ほかの部品や部位に負担をかけ、故障が連鎖し修理費用を膨らませる可能性もあるでしょう。

エンジンの修理や交換は、費用が高額になる場合が多いため、オイル管理を怠らないようにしましょう。

燃費への影響

エンジンオイルが劣化すると、エンジン内部の負荷が増えるため、燃費が悪化します。摩擦の増えたエンジンをスムーズに動かすためには、想定以上のエネルギーが必要となり、より多くの燃料が消費されるためです。

また、エンジンオイルの密封作用も弱まり、エンジンの出力が逃げて燃焼効率が悪くなるため、燃費が悪化します。

オイル管理の基礎知識

車のオイル管理は、エンジンオイルの重要性を理解していなければ、故障や燃費の悪化につながります。車のトラブルを避けるため、オイル管理に関する基礎知識を以下より紹介します。

エンジンオイルの役割と重要性

エンジンオイルは、車の心臓部であるエンジンを保護するために重要であり、主な役割は下表のとおりです。

役割機能
潤滑作用エンジン内部の金属部品同士の摩擦を減らし、摩耗を防ぐ
冷却作用エンジン内部の熱を吸収し、オーバーヒートを防ぐ
洗浄作用エンジン内部の汚れやスラッジを吸着して洗い流す
密封作用ピストンとシリンダーの隙間を埋め、燃焼ガスの漏れを防ぐ
防錆作用エンジン内部の金属部品を錆や腐食から保護する

エンジンの性能を最大限に引き出し、上記の機能を維持するためには定期的なエンジンオイルの交換が欠かせません。

適切なオイル交換のタイミング

維持費を抑えるためには、適切なタイミングでのオイル交換が重要です。基本的には、取扱説明書に記載されているメーカー推奨値を参照しましょう。一般的なエンジンオイル交換の目安は下表のとおりです。

通常走行5,000㎞~15,000㎞毎、もしくは6ヶ月~1年毎
シビアコンディション2,500㎞~7,500㎞毎、もしくは3ヶ月~6ヶ月毎

※ガソリン乗用車の場合(軽自動車、ターボ車などで異なる場合あり)

シビアコンディションとは、悪路走行や短距離走行、登坂路での使用が多いなど、エンジンに負担がかかる運転条件です。

最適なオイル選び

エンジンオイル選びのポイントは、オイルの「種類」「粘度」「規格」の確認です。下表では、車種別に推奨されているオイルについて紹介します。

車種オイルの種類粘度規格
ハイブリッド車合成油0W-20API規格SN以上 ILSAC規格 GF-5以上
一般的な乗用車鉱物油 部分合成油5W-30API規格SN以上 ILSAC規格 GF-5以上
軽自動車部分合成油 合成油0W-20 5W-30API規格SN以上 ILSAC規格 GF-5以上

近年は環境意識や、より高い燃費性能が求められているため、省燃費性に優れる低粘度オイルが推奨されています。

維持費を節約できるオイル管理術

オイル管理は、中長期的に車の維持費に大きく影響するため、賢くオイル管理をして維持費を抑えましょう。下記より、維持費を節約できるオイル管理術を2つ紹介します。

自分でオイル交換する

自分でオイル交換をすると作業工賃を負担しなくてもよいため、交換費用を抑えられます。また、自分でオイルの状態や車の状態を把握しやすいため、愛車に対する愛着がわきやすいでしょう。

ただし、オイル交換にはある程度の知識や技術が必要なため、作業ミスやトラブルになる可能性もあります。さらに、抜き取ったオイル(廃油)の処理は地域ごとのルールを守らなければならず、手間と責任がかかります。

メンテナンスパックを利用する

カーディーラーやカーショップでは、お得にオイル交換ができる「メンテナンスパック」が用意されています。

メンテナンスパックとは、定期点検やオイル交換などのメンテナンスを一定期間、または一定回数分をまとめて契約するサービスです。単体で依頼するよりも費用が抑えられ、前払いのため維持費を管理しやすいのが特徴です。また、定期的なスケジュールが組まれ、オイル管理を専門業者に任せられるのも魅力でしょう。

まとめ|計画的なオイル管理で維持費を削減しよう

車のオイル管理は、単にオイル交換を行うだけでなく、オイルの種類や交換時期、使用状況などを総合的に考慮する必要があります。適切なオイル管理は、エンジンの性能を維持し、燃費の向上やメンテナンス費用の削減につながります。

この記事を参考に、愛車に最適なオイル管理を見つけ、維持費を節約しながら快適なカーライフを送りましょう。

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