潤滑油

軽ターボ車のオイルは何を選ぶのが正解?最適な交換サイクルも解説!

多くの軽自動車にはターボエンジンが設定されており、軽ターボ車に乗っている方も多いでしょう。そこで気になるのが、軽ターボ車に最適なエンジンオイルではないでしょうか。

この記事では、軽ターボ車に適したエンジンオイルの特徴を解説しています。あわせて、適切なオイル交換サイクルについても解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。

ターボエンジンの特徴について

ターボは過給機とも呼ばれ、タービンによってエンジンに空気を強制的に送り込む装置です。多くの酸素を取り込み、燃焼効率を上げることでエンジンの出力を上げる役割があります。

同じエンジンでもターボ付きはパワーが向上するため、排気量が小さく非力な軽自動車には欠かせません。ただし、ターボエンジンはパワー向上などのメリットだけではなく、デメリットもあります。

以下にターボエンジンのメリット・デメリットを解説していきます。

ターボエンジンのメリット

ターボエンジンの最大のメリットはパワーの向上です。とくに軽自動車にとっては、非力なエンジンパワーを補ってくれる大事なパーツとなります。

軽ターボ車の主なメリットは下記のとおりです。

  • エンジンのパワーアップに伴い走行性能が向上する
  • 車線への合流加速が楽になる
  • 高速道路などの高速走行が快適になる
  • 登坂路走行のストレスが軽減される

ターボエンジンのデメリット

ターボエンジンはパワーが向上する反面、燃料代やオイル交換など、維持費が高くなる傾向があります。低燃費な軽自動車では特に躊躇に現れるかもしれません。

ターボエンジンの主なデメリットは下記の3つです。

  • ターボ無しに比べて燃費が悪く燃料費がかかる
  • 車両価格が高くなる
  • オイル交換サイクルが短くメンテナンス費用がかかる

軽ターボ車に適したエンジンオイルとは?

小さい排気量で交通の流れに乗らなければならない軽自動車は、高回転型のエンジンのため、常に高負荷にさらされます。

さらにターボエンジンの場合、ターボにより強制的にエンジンパワーを上げるため、高負荷・高温になることが避けられません。エンジンオイルにとっても負荷が高く、劣化が進みやすい条件が揃っています。

軽ターボ車のエンジンオイルに求められる性能を、下記の5つの項目で解説します。

  • 潤滑
  • 洗浄
  • 冷却
  • 粘度
  • ベースグレード

オイル交換する前に確認しておきましょう。

潤滑

ターボエンジンのタービンは、毎分20万回転にも及ぶほどの超高回転で回り続けます。超高回転で回るタービンの潤滑にはエンジンオイルが使われるため、高い潤滑性能が求められるのです。

エンジンオイルの潤滑性能が低ければ、油膜が切れてターボが焼き付きを起こさないとも限りません。エンジンが壊れることもあるため、オイルの潤滑性能が大事になります。

洗浄

エンジンオイルには、エンジンやターボ内の「スラッジ」と呼ばれる燃焼の燃えカスを洗浄する役割があります。エンジンオイルが劣化すると洗浄能力が落ち、スラッジが堆積してしまいます。

なかでも、タービンのオイル油路は狭いため、スラッジが堆積すると目詰りしかねません。そのため、軽ターボ車には洗浄能力の高いエンジンオイルが良いでしょう。

冷却

ターボは排気ガスの圧力でタービンを回転させるため、排気ガスの熱を受けて高温になります。さらに、タービンは超高速で回転しているため、ターボを循環しているエンジンオイルも高温にさらされます。

その結果、オイルの油膜が切れてターボを破損しかねません。そのため、軽ターボ車には冷却性能の高いエンジンオイルが求められます。

粘度

一般的に、ターボエンジンに推奨されているのは高粘度なエンジンオイルです。高温で高速回転しているため、発熱量が高くなるからです。

しかし近年は、エンジンの組付け精度やオイル性能の向上など、メーカー指定オイルでも低粘度のものが増えました。そのため、ターボエンジンに高粘度のエンジンオイルが良いとは一概には言えません。

ベースオイル

エンジンオイルのベースオイルを大別すると下記の3種類になります。

  • 化学合成油
  • 部分合成油
  • 鉱物油

化学合成油と部分合成油は耐熱性能が高く、高温になりやすいターボエンジンに適しています。なかでも部分合成油は、耐熱性能とコストのバランスが良く使いやすいオイルと言えるでしょう。

ただし最近は、鉱物油の耐熱性能も向上しているため、ターボエンジンに対応できるものが増えました。

軽ターボ車におすすめのエンジンオイルは?

上記の特徴を踏まえて、軽ターボ車におすすめのエンジンオイルは「高粘度の化学合成油」です。

軽自動車のエンジンは高回転で使われることが多く、さらにターボ車はタービンの熱で高温になります。そのため、耐熱性の高いエンジンオイルが欠かせません。

その点、化学合成油は高温時の粘度が高く、耐熱性能が高いため、軽ターボ車に適しています。

軽ターボ車のオイル交換サイクルは?

ターボエンジンはターボ無しエンジンに比べ、オイル交換サイクルが早く設定されています。タービンの超高速回転で高温にさらされ、劣化が早いためです。

軽ターボ車に推奨されるオイル交換サイクルを下表にまとめました。

主な使い方ターボ車ターボ無し車
街乗り・通勤などが多い5,000km・半年5,000~10,000km 半年~1年
高速道路の利用・スポーツ走行などが多い2,500km・3ヶ月5,000・半年

まとめ|軽ターボ車は早めにオイル交換をしましょう!

軽ターボ車は、エンジンもタービンも高回転で使用されるため、エンジンオイルにとっては過酷な環境になります。

エンジンやタービンを損傷から守るため、エンジンオイルは定期的に、そしてなるべく早めに交換しましょう。

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